パスタの製造方法は大きく2種類に分けられます。
ブロンズダイス製法とテフロンダイス製法と言われるものです。
デュラムセモリナ粉と水で練った生地を、ダイスと呼ばれる口金を通して造る際、ブロンズ製ダイスを使うのか、テフロン製ダイスを使うのか、その違いによる分類となります。
イタリアではもともとブロンズダイス製法しかありませんでしたが、パスタを世界に普及させるため大量生産できる製法としてテフロンダイスが開発されました。
このテフロンダイズ製法を発明した会社がイタリア最大のパスタメーカーバリラ社です。
テフロン製のダイスで製造されたパスタには溝がないことから、乾燥の際には高温で短時間のうちに製品化が可能になり、現在世界にリーズナブルなイタリアパスタが普及しています。
一方ブロンズは、摩擦によって自然に出来る溝があります。
その溝があるために、押し出された生地を乾燥させる際、低温で長時間かけて乾燥させなければ、乾燥の過程でボロボロになってしまう。
高品質のデュラムセモリナ粉を使用して、ゆっくりと自然乾燥に近い形で製品になるのがブロンズダイスのパスタ。
だからこその高品質なのです。
味わいもそれぞれ異なります。
ブロンズダイスのものは、むっちりとした歯応えでソースとのからみがよいのが特徴。
テフロンダイスのものは、シコシコとした歯応えで喉ごしがよいのが特徴です。
購入する際にパスタのパッケージを見れば、ブロンズダイスを確認できます。
白っぽい色をしていればブロンズ、黄色っぽい色をしていればテフロンと見分けることもできます。
パスタの茹で方を様々な情報誌などで紹介されていますが・・・
情報誌で茹で汁の作り方の紹介で目安として水○○mlに対し、塩○○%などよく紹介されていますが、パスタは大きく分けて品質・製造方法が違ったものに分けられるので参考にはなりません。
大切な事は、多めのお湯で茹でる、パスタの品質を知り、塩分濃度を調節することです。
茹で汁は、最終的にソースに入れてさらにソースらしい演出をする汁なので非常に大切な要素ではありますが、全てのパスタが同じ塩分濃度でよいかというと違ってきます。
上記でパスタは大きく分けて品質・製造方法が違ったものにわけられるとお伝えしていますが、ここが非常に重要な茹で汁の作り方の要素となります。
品質においては、高品質(セモリナ粉)で低温乾燥された商品と量産化されているパスタがあります。
高品質の低温乾燥されたパスタは非常に水分の吸収率がいいので、茹で汁の塩分をグングン吸収していき、セモリナ粉が茹で汁に溶け込みトロみがでてくるほどの茹で汁になるので、目安として海水をイメージして、海水の塩分濃度の半分位が適量となります。
次に量産化されているパスタは、高品質パスタとは異なり、水分の吸収もさほどではないことと茹で汁にトロみが付かないことから海水濃度が適量となります。
パスタの茹で時間は、ソースにより違います。
オイル系ソース、クリーム系ソースの場合は、パスタ表示時間を目安にして下さい。(場合によっては、少し長く茹でてもOKです)
トマト系ソースは、パスタ表示時間の約2分前に茹で終え、あとの2分を茹で汁とソースと絡めながら煮詰めてください。
(パスタにソースの旨みを吸わせるため)
ラグー系ソースはパスタ表示時間を目安にして下さい。(場合によっては、少し長く茹でてもOKです)
イタリアではパスタの種類がなんと500種類以上あると言われています。
パスタは大きく分けて、ロングパスタとショートパスタがあり、ソースの種類や具材により使い分けることで、より一層パスタを楽しめます。
みなさまはよく食べられているパスタといえば、スパゲッティ(1.4mm~1.9mm)を食べられていると思いますが、パスタは他にもたくさんの形をした魅力的なものがあるので、いろいろとお食事を楽しんでいただきたいと思います。
日本に流通しているパスタメーカーやいろいろな形状のパスタも現在あり、参考にしていただければと思います。
まずは、パスタを作る上で考えてほしい事は、どんな具材で、どんなソースを作るかというところから考えて頂きたいです。
あっさりとしたソースにするのか、こってりとしたソースにするのか。
ソースが替わればパスタも変わってきます。
ボリュームのあるソースには、ソースに負けないボリュームのあるパスタで・・・
あっさりしたソースには、小麦の味が強調しないボリュームをおさえたパスタでなどで・・・
お好みにはなりますが、基本はオイル系であればテフロンダイスをチョイス。
トマトソース、ラグー系であればブロンズダイスをチョイス。
クリーム系に関してはホントにお好みになるのでコメントは控えます。
あとイタリアらしい料理にしたければ、南イタリアでは小さなショートパスタ、中部では平面パスタ、北部ではボリュームのあるショートパスタなどおすすめです。
パスタソースは大きく分けて5種類あります
オイル系、トマト系、クリーム系、ラグー系、その他(バジル、創作ソースなど)
まずはオイルソースですが、シンプルにオリーブオイルで作るソースとなります。
代表的な料理はペペロンチーノで、オリーブオイル、ニンニク、唐辛子、茹で汁でソースを作ります。
具材により白ワインやアンチョビを加え、素材の味も引き出し作るソースもあります。
トマトソースはイタリアは北から南まで幅広く使われている、欠かすことのできないソースです。
イタリア全土で作られていることもありソースのバリエーションは色々とあります。
基本は上記のオイルソースを作り、具材を炒め、裏ごししたトマトを入れ作ります。
具材によりいろいろな調味料やハーブ類を加えたり、濃厚なソースに仕上げるため、チーズやバターなどを加えたりします。
クリームソースはイタリア中部から北部でよく食べられているソースです。
寒い地方ではタンパク質をより多く摂取したいことからよく食べられています。
代表的な料理はローマ風カルボナーラなどで、日本ではカルボナーラをよく食べられています。
基本の作り方は、生クリーム、牛乳、卵黄、パルメザンチーズ、塩、コショウでソースを作ります。
ラグーソースは主に北部で食べられているソースです。
代表的な料理はボロネーゼソースで、日本ではミートソースをよく食べられています。
基本の作り方は、オリーブオイル、牛挽肉、ニンジン、タマネギ、セロリ、香草、赤ワイン、パルメザンチーズ、塩、コショウなどでソースを
作ります。
その他ソースにおいては、代表的なソースとしてバジルソース。
バジルソースは家で作られる方も多いと思いますが、市販商品で手軽に作れるペースト状になっている商品も多くあります。
あとは、日本で発案された多種多様なソース類やナポリタン、明太子ソースなどがあります。